渋谷アップリンクさんでデヴィッド・リンチ:アートライフ観た興奮が冷めやらないので、リンチ映画のレビューを一本アップします。
先日ひさしぶりに観なおした、ワイルドアットハート。
作品情報
英題:Wild at Heart
製作国:アメリカ
日本公開:1991年1月15日
上映時間:2時間4分
配給:日本コロムビア
あらすじ ※ネタバレ有り
アメリカ南部。ワイルドなハートを持て余す若いセーラー(ニコラス・ケイジ)とルーラ(ローラ・ダーン)は、2人の愛を妨げようとする全てものから逃れてカルフォルニアへの旅に出る。
娘に対して異常な執着を示す母(ダイアン・ラッド)は、殺し屋を送りこんでで2人を引き裂こうとするが……。デヴィッド・リンチ独特の、暴力・死・セックスといったモチーフはそのままにして描いたバイオレンス・コメディ。
監督・脚本
デヴィッド・リンチ
愛してやまないリンチですが、わたくしガイコツにとってはツインピークスがマストになります。
マルホランド・ドライブやロスト・ハイウェイも大好きなんですが、ツインピークスが偉大すぎて。
「初めに、リンチはツインピークスを創造された。リンチは混沌であって、闇が深淵の面にあり、神の霊が水の面を動いていた。リンチは言われた。「ツインピークスあれ。」こうして、ツインピークスがあった。」
キャスト
セイラー - ニコラス・ケイジ
若いニコラス。まだフサフサな髪の毛ですが、すでに後退が始まっておりちょっと髪型が変です。
とにかくワイルドな役回り。
ルーラ - ローラ・ダーン
ツインピークス the Returnではなんとダイアン役という重要な役どころで出演しました。
最近ではスターウォーズ ラスト・ジェダイに出演してて、ファンは嬉しかったのではと思います。
本作では豪快な脱ぎっぷりを見せてくれます。
ボビー・ペルー - ウィレム・デフォー
ウィレム好きすぎるwww
知らない者のいない、どこにでも出てくるウィレムさん。
本作でも怪演してます。死にっぷりもいいよ笑
マリエッタ - ダイアン・ラッド
悪いママ。ツインピークスでいうところのセーラパーマーにあたるんだろうか…
ジョニー - ハリー・ディーン・スタントン
ツインピークス the returnに出演したあと、昨年2017年に亡くなってしまったハリー。
遺作となった映画「Lucky」が3月17日より公開されます。観たいなー。
マーセラス・サントス - JEフリーマン
デル - クリスピン・グローヴァー
ペルディータ - イザベラ・ロッセリーニ
交通事故の女性 - シェリリン・フェン
言わずとしれたオードリー・ホーン役のシェリリンです。
いかにもリンチ映画らしい、不可解なちょい役で出演。
ポージス・スプール - ジャック・ナンス
リンチ映画ではイレイザーヘッドで主演をつとめ、ツインピークスではピート役でローラの死体を発見します。96年死去。
丸太おばさんことキャサリン・E・コウルソンは元嫁。
本作ではかなりの端役です。
良い魔女 - シェリル・リー
最終盤にちょこっと現れる良い魔女役は、ツインピークスでローラパーマーを演じたシェリル・リーでした。
他にも、ツインピークスでローラの母セーラを演じたグレイス・ザブリスキーやダウン・バイ・ロー、ストレンジャー・ザン・パラダイスのジョン・ルーリー、名脇役プルイット・テイラー・ヴィンスも出演。
所感 ※ネタバレ有り
冒頭のセーラーの殺人シーンが、唐突だし執拗だしでびっくりするんだが、その原因や理由がだんだんとわかってきます。
ヴァイオレンスとセックス塗れの逃避行に、オズの魔法使いがモチーフとして挿入されてきて、混沌としてくるのがリンチ流。
しばしばカット・インされる煙草の火のどアップもリンチ流。火よ、我と共に歩め。
セーラーとルーラは逃避行の先々でおかしな人たちと出会う。無理に理解しようとせず、映像を映像としてそのまま楽しむのがリンチ映画の楽しみ方です。解釈も自由。
ラストで悪い魔女=ママが写真から消失したシーンは、ツインピークス the returnでセーラがローラの写真立てをぶち壊すシーンを彷彿としました。
ハッピーエンドのラストも大好きです。これも含めて全部リンチ流!!
まとめ
久しぶりに観たワイルドアットハートでしたが、新たな発見や見どころがたくさんあって初見のように楽しめました。
映画好き、洋画好きのみなさんには、古い映画ですが是非一度観てみてほしい作品です。
デヴィッド・リンチばんざい!!
では今回はこの辺で。バイキュー☆