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特捜部Q Pからのメッセージをネタバレレビュー/名作ミステリシリーズの最新作

どうもー、ガイコツ(@of_za_dead)です。


アマゾンプライムビデオで、大好きなミステリシリーズから

特捜部Q Pからのメッセージ

を観てみました。


プライムビデオは、かゆいところに手が届く感じが気に入っています。

例えば、気になる有料作品をウォッチ・リストに登録しておくと、その作品が無料になったときに通知してくれたりね。


さて今回は、この特捜部Q Pからのメッセージのご紹介をしていきます。

ヒウィゴゥ(ง ˙ω˙)ว

カモン(ง ˙ω˙)ว


特捜部Q Pからのメッセージ

特捜部Q Pからのメッセージ(字幕版)

原題:FLASKEPOST FRA P

製作国:デンマーク/ドイツ/スウェーデン/ノルウェー

日本公開:2017年1月28日

上映時間:112分

配給:カルチュア・パブリッシャーズ

特捜部Q Pからのメッセージの見どころ ※ネタバレあり

見どころ:

ユッシ・エーズラ・オールスンのミステリー小説「特捜部Q」シリーズの映画化第3弾。原作「特捜部Q-Pからのメッセージ-」を基に、未解決事件を担当する特捜部Qの刑事たちが助けを求める手紙の謎を追うさまを描く。前作に続き『ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女』などのニコライ・アーセルが脚本を担当。特捜部Qのメンバーも、ニコライ・リー・コスとファレス・ファレスが続投する。

出典:シネマトゥディ

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特捜部Q Pからのメッセージ ※ネタバレあり

スタッフ

監督:ハンス・ペテル・モランド
監督さんは前2作から変わっています。

ハリウッド版ドラゴンタトゥーの女で真犯人を演じた名優、ステラン・スカルスガルドが主演の映画「ファイティング・ダディ 怒りの除雪車」の監督さんですね。

これも面白かったですよね。

youtu.be



脚本:ニコライ・アーセル

製作:
ペーター・オールベック・イェンセン
ルイーズ・ベス

原作:ユッシ・エーズラ・オールスン
「特捜部Q」シリーズは小説が原作で、累計1000万部以上を売り上げているそうです。

本作は、その第3弾。

本作は、北欧で権威のあるミステリーの文学賞「ガラスの鍵」賞を受賞したんですって。

原作も是非読んでみたいところ。



キャスト

  • カール・マーク/ニコライ・リー・コス

デンマークでは有名な俳優のようです、ニコライさん。

特捜部Qシリーズの揺るぎなき主役。

めちゃめちゃ好き。

  • アサド/ファレス・ファレス

特捜部Qシリーズに必要不可欠、仏頂面で不器用なマークの正反対の人間性をもつよき相棒です。

  • ヤーコブ・オフテブロ

やたらとイケメンな刑事役。

わたしはチャラ男と呼んでいました笑

  • ポール・スヴェーレ・ハーゲン

この人もイケメンですねー、ちょっとエドワード・ノートンぽい雰囲気です。

「ファイティング・ダディ 怒りの除雪車」の悪役もこの人でした。


特捜部Q Pからのメッセージ のストーリーざっくり解説

海水浴を楽しんでいた退役軍人が浜辺で拾った1本のボトル。

そこには、機械油で「助けて」と書かれた手紙が入っていました。

そしてこのボトルが、未解決事件を扱う特捜部Qに持ち込まれて物語がスタートします。


手紙は書かれてから7~8年ほど経過してしまっており、インクや血痕(!)が滲んで殆ど読めません。


何度も凶悪な事件に遭遇してきたことが原因なのか、トラウマに悩まされ、役立たずになっていたマークも、この事件の匂いに、水を得た魚のように切れ味を取り戻し、アサドと共に手紙を解読していきます。


そして、貴重な手がかりとして、差出人の頭文字がどうやら“P”であることがわかってきます。

真相が徐々に明らかになっていく中、新たな児童誘拐事件が発生。

事件の影には新興宗教の存在があり、歪んだ宗教観そのものを憎む人物が暗躍していました。


大胆で慎重、周到で狡猾な犯人に翻弄され、被害者の両親は重症を負わされて、ついにカールまでが犯人に拉致されてしまいます。

さあどうなる、誘拐された子どもたちは?カールは?


クライマックスは、手に汗握る怒涛の展開です。

ありがちなようでも丁寧に描かれた、醜悪な犯人像

犯人の両親は宗教パラノイアで、幼い姉弟(幼少時の犯人とその姉)は、両親にひどい虐待を受けていました。

ある日、自分をかばってくれた姉が、実の母親に、視力を失う大怪我を負わされてしまいます。

そして弟(幼少時の犯人)は、寝ていた母親にハサミを突き立てて惨殺する…

こうして拭えないトラウマとともに歪んだ人格が形成されたというのが犯人の秘密でした。

この描写が、犯人の犯行に非常に説得力をもたせています。


映画の進行にしたがって、幼少時の記憶のフラッシュバックが少しづつ少しづつ見せられていき、徐々にその全貌がわかってくる演出など、使い古された手法のようではありますが、巧なストーリーと脚本によってこれが活きてきます。


犯人の歪んだ性癖(行為はせず、相手に自慰をさせて、それを見て笑う)の描写も、犯人の屈折性を見事にあらわしていました。

マークとアサドの宗教観をめぐる対立

本作の大きなテーマ…なのかな、宗教観。


アサドは(どんな宗教を信仰しているのかは明かされないが)、人智を超えた大きな力のようなものを信じています。

7年の歳月を経て、すでに殺されてしまったある少年の手紙が偶然特捜部に舞い込んできたことも、偶然ではないのかも、と考えています(それによって事件が解決するのならなおさら)。

一方で、マークは信仰をもたないリアリスト。


何度か衝突する2人ですが、クライマックスでギリギリの経験をしたマークは、ラスト、手紙の主Pくん(名前忘れました(^_^;))の葬儀に立ち会い、涙を流します。

この心情の変化なども視聴後感を重たく濃いものにするような気がします。


そして、作者は結局、宗教をどのように描こうとしたのでしょうか。

わたしが感じたのは、良いか悪いかの二元論ではなく、宗教がもつ良い面と悪い面、背反した二面性を描こうとしたのかな、と感じました。

一筋縄ではいかない、深ーーーーーいテーマですね。


ただ、宗教には有害な側面もあるんだということは、確実に描かれています。

私はこの見解に賛同できるため、最後まで違和感なく、偏った思想に囚われずに物語を楽しむことができました。



まとめ…いま最も続編が楽しみなシリーズ、特捜部Q。

シリーズが続くと劣化していく作品が多いですが、本シリーズは、檻の中の女、キジ殺しと、回を重ねるごとにどんどんおもしろくなってくる印象で、本作は、全2作と並ぶ、あるいはそれ以上の名作でした。

ミステリ好きの方には是非に是非におすすめしたい1本でしたね。


次作『カルテ番号64』のレビューはこちら→


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映画って、本当に良いものですね♪では今回はこの辺で。バイキュー☆