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将棋 初段になれるかな会議を読みました〜級位者に向けた、級位者のための一冊〜 | 棋書レビュー

どうもー、ガイコツ(@of_za_dead)です。

今回は棋書レビュー回です♪
 

さて、今回は扶桑社さんからの新刊、

将棋 初段になれるかな会議

を、諸方面に迷惑のかからない範囲で、ネタバレありでご紹介していきたいと思います。


早速いってみましょう☆

ヒウィゴゥ(ง ˙ω˙)ว

カモン(ง ˙ω˙)ว


将棋 初段になれるかな会議

将棋 初段になれるかな会議将棋 初段になれるかな会議

この本は、プロ棋士である高野秀行六段(2019年3月現在)、ライターの岡部敬史さん、漫画家のさくらはな。さん、3人による共著となっています。

コンセプトは、帯に『級位者には級位者の将棋がある』と書かれている通り、『級位者』向けの棋書。


これまで、身の丈にあった本が見つからなかった級位者に向けた、級位者のための棋書となっています。

まさにわたくしガイコツにピッタリの棋書 笑


同じく初段になることを目標とした棋書では、浦野真彦先生の『初段になるための将棋勉強法』がありますが、この『初段になれるかな会議』では更に目線を落としており、より初段に遠い人たちの目線に立った一冊になっています。


時折挿入されるさくらはな。さんのイラストがすごくいいですね。

いい意味で脱力します笑

将棋 初段になれるかな会議の構成

本書は全7章構成。

その内容は…

  • 第1章:常に「と金」を考えよ〜級位者が覚えるべき10の格言〜
  • 第2章:自信のない「詰み」より「詰めろ」〜覚えておきたい詰みの形〜
  • 第3章:「手筋」ってそもそも何?〜初段になるためのテクニック集〜
  • 第4章:意識したい「良い形」と「どこから終盤?」〜級位者の実戦譜より〜
  • 第5章:差がないときは攻め急がない〜級位者の「次の一手」〜
  • 第6章:「強くなった気がする」から始める棋譜並べ
  • 第7章:なぜ「先手よし?」〜プロに訊いてみたかったこと〜


となっています。


本記事では、以下、この7つの章の内容をざっくりと見ていきます。


第1章:常に「と金」を考えよ〜級位者が覚えるべき10の格言〜

将棋には様々な格言がありますが、レベルの高い格言は、級位者には当てはまらないことがしばしばだという衝撃の真実が語られます笑

級位者の対局の特徴をサラッと確認しつつ、級位者が覚えるべき10の格言を、高野先生が提唱してくださいます。


10の格言全てに解説が加えられているのですが、興味深いものばかりで本当に勉強になりました。


「横歩取りなんていう難しい戦型は(このレベルでは)やっちゃダメ」という高野先生のお言葉が印象に残りましたね。

もう絶対横歩は指さないぞ!笑

第2章:自信のない「詰み」より「詰めろ」〜覚えておきたい詰みの形〜

詰めろをかけろという話ですね。

基本的な詰みの形をおさらいしつつ、詰めろの重要性と、詰めろの実戦例をみながら勉強できる章です。

ここも非常に勉強になりました。

第3章:「手筋」ってそもそも何?〜初段になるためのテクニック集〜

いわゆる「手筋」という概念を級位者向けに再構成し、手筋を

  • 手筋
  • 攻め筋
  • 守り筋

と3つにわけて、わかりやすく説明しています。


理解できていた気でいた筋も、改めて見てみるとなるほどと感嘆するところが多かった。

個人的には、継ぎ桂桂先の銀の手筋に再発見がありました。


第4章:意識したい「良い形」と「どこから終盤?」〜級位者の実戦譜より〜

級位者同士(著者のさくらはな。さんと、扶桑社第2編集局長の渡部さん)の対局から重要な局面をいくつかピックアップし、高野先生が解説を加えるという大変興味深いコーナー。

級位者が陥りがちな思考や傾向を高野先生がズバリと指摘し、その局面における好手を解説してくださいます。


終盤に突入したのかという見極めが大事だというところなど、『なるほど』しか出てこない章でした。

第5章:差がないときは攻め急がない〜級位者の「次の一手」〜

この章は、級位者が自身の対局の中のある局面における”次の一手”を高野先生に質問するという構成になっています。

単純にその局面における最善手が知りたいだけであれば、ソフトにかければいい時代ですが、プロ棋士の先生が丁寧に解説を加えているのを読むのがやはり勉強になるなぁと。

新しい発見だらけです。

第6章:「強くなった気がする」から始める棋譜並べ

わたくしガイコツの苦手な棋譜ならべ。

本章では、棋譜並べの効能と、どうすれば楽しく棋譜並べができるかというアドバイス、というか提案かな?が、高野先生から提唱されます。

同時に、プロの対局から級位者の参考になりそうな3局を取り上げ、棋譜並べの際に注目したいポイントなどが解説されます。

高野先生自身の棋譜も出てきますよ。


この3局は、是非並べて勉強しようと思っています。


第7章:なぜ「先手よし?」〜プロに訊いてみたかったこと〜

最後の章。

級位者の素朴な悩みや疑問に、Q&A方式で高野先生が答えていくという形式になっています。


定跡を覚えたが、実際の対局では定跡通りに進まずすぐに攻め潰されてしまう」という話には、思わず「お前は俺かよ」と思ってしまいました(^_^;)

駒落ち定跡かぁ…やったことないけど、やらないとダメですよね…(-_-;)


マニアック戦法おじさんの話も面白かったです笑




まとめ…級位者には級位者の将棋がある!今の自分に必要なことが良くわかった一冊。

いかがでしたか?

ついつい背伸びして、自分の棋力に見合っていない棋書を読みふけったり、色んな戦型を勉強したりしていましたが、この本で正しい勉強法がわかった気がします。


さくらはな。さんの可愛らしいイラストも、肩の力が抜けてとてもいいです。内容が頭に入ってき易い。

わたしも楽して(できれば寝ながら)強くなりたいです笑


さくらはな。さんは、この本を上梓する過程で初段に昇段されます(おめでとうございます!)が、将棋を初めて実に5年がかりだったそうです。

わたくしガイコツも、5年で初段を目指そうかしら…棋歴1年なので、まだ4年ある…(-_-;)


そんなわけで、わたしのようなヘボ将のみなさんに是非読んでみていただきたい一冊でした!

今回はこの辺で!バイキュー☆