話題作だったんですねー、この映画。全然知りませんでした。
アンテナ低いなー(-_-;)
というわけで、amazonプライムで100円だったので観てみましたよ!
作品情報
- 原題: BIRDMAN OR (THE UNEXPECTED VIRTUE OF IGNORANCE)
- 製作国:アメリカ
- 日本公開:2015年4月10日
- 上映時間:119分
概要 ※ネタバレ有り
解説
『バベル』などのアレハンドロ・G・イニャリトゥが監督を務め、落ち目の俳優が現実と幻想のはざまで追い込まれるさまを描いたブラックコメディー。人気の落ちた俳優が、ブロードウェイの舞台で復活しようとする中で、不運と精神的なダメージを重ねていく姿を映す。ヒーロー映画の元主演俳優役に『バットマン』シリーズなどのマイケル・キートンがふんするほか、エドワード・ノートンやエマ・ストーン、ナオミ・ワッツらが共演。不条理なストーリーと独特の世界観、まるでワンカットで撮影されたかのようなカメラワークにも注目。
あらすじ
かつてヒーロー映画『バードマン』で一世を風靡(ふうび)した俳優リーガン・トムソン(マイケル・キートン)は、落ちぶれた今、自分が脚色を手掛けた舞台「愛について語るときに我々の語ること」に再起を懸けていた。しかし、降板した俳優の代役としてやって来たマイク・シャイナー(エドワード・ノートン)の才能がリーガンを追い込む。さらに娘サム(エマ・ストーン)との不仲に苦しみ、リーガンは舞台の役柄に自分自身を投影し始め……。
キャスト・スタッフ
監督・脚本・制作
アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ
『21グラム』『バベル』『レヴェナント』のアレハンドロさんの作品です。
レヴェナントは本当にすごかったですね。
キャスト ※括弧内は日本語吹き替え
リーガン・トムソン - マイケル・キートン(牛山茂)
劇中映画「バードマン」で知られる元スター俳優を演じました。
マイケル・キートンといえば、「バットマン」を演じていた俳優でその後落ち目になったということで(失礼)、リーガンという役柄とオーバーラップします。
本作での彼の演技はほんとうに素晴らしかったので、これからどんどん活躍していくと思われます。
マイク・シャイナー - エドワード・ノートン(宮本充)
著名な俳優の役を演じたエドワード・ノートン。
ファイトクラブ、アメリカンヒストリーXなどで有名です。
レッドドラゴンではハンニバルにぶっ殺されてましたね。
絵に描いたようなイケメンのエドワードがケツ出したり殴り倒されたり終始アホなことばっか言っててめちゃめちゃおもろい。
改めて、凄い演技するなぁと思いました。
サマンサ(サム)・トムソン - エマ・ストーン(武田華)
リーガンの娘兼付き人で、薬物依存症の役を熱演。
ララランドで一気にスターダムなのかな?(観てない)
わたくしガイコツとしては、ゾンビランドが印象深いんですが。
本作では反抗的な今時の娘を上手く演じます。本当はお父さん好きなんだよね。
レズリー・トルーマン - ナオミ・ワッツ(岡寛恵)
夢だったブロードウェイの舞台に初出演する女優でマイクの同棲中の恋人を演じたナオミ。
はっきり言って汚れ役ですが、こういう役を見事に堂々と演じきれちゃうのがナオミ。
ツインピークス the returnではダギーの嫁さんという超々重要な役どころを演じてくれました。
マルホランドドライブは必見。
ダイバージェントNEOにも出てましたね。
彼女なしに本作は語れないと思います。
ジェイク - ザック・ガリフィアナキス(丸山壮史)
リーガンの弁護士で友人。プロデューサー。
リーガンに振り回される演技が面白いです。
ローラ・オーバーン - アンドレア・ライズボロー(たなか久美)
リーガンの恋人で女優。セクシーなとこがちょっと観られます。
シルヴィア - エイミー・ライアン
リーガンの元妻でサムの母親。
タビサ・ディッキンソン - リンゼイ・ダンカン(定岡小百合)
ニューヨーク・タイムズの演劇批評家。
重要な役どころ。
所感 ※ネタバレ有り
ネットで批評を見て回ると、結構酷評されてたりしますね。
ガイコツ的にはどうだったかというと、最高でした。
まず、ワンカットで撮ったような作りが印象に残ります。
これについて賛否両論があるようですが、本作では成功していると思っています。
みなさんには実際に観て確認して欲しい点ですね。
ストーリーは単純で、落ち目のもとヒーロー映画の主役が舞台でもう一度花を咲かせようとするも色んなトラブルに見舞われて…という感じなのですが、設定に上手い味付けがあります。
一つは主人公が超能力を持っているという設定。
これは、結局事実なのか妄想なのか最後まで全くわからない感じになってます。
舞台の合間に外に出たらドアが閉まってしまって締め出されてしまうあの爆笑シーンでは、リーガンはやむを得ずパンツ一丁で街の中を歩いていきます。
あそこでガイコツは「超能力使えよ!」と声に出して言ってしまいました笑。
あのシーンが、超能力は妄想では?と思わせるシーンの一つ。
リーガンが街中を飛び回る幻想的なシーンもありますが(ガイコツの大好きなシーンです)、ここでも、ふわっと地上に降り立って劇場に入っていったリーガンをタクシー運転手が「金払え!」と言って追いかけていきます。
結局、超能力は妄想なのか?
もう一つは、役者たちの熱演。
マイケル・キートン、エドワード・ノートン、ナオミ・ワッツの3人の演技が特に素晴らしい。
よくもあんな馬鹿げた役をあそこまで熱演できるもんだなと笑。
マイケルとエドワードの喧嘩シーンはマジで笑いました笑。
劇中でリーガンは、レイモンド・カーヴァーの短編『愛について語る時に我々の語ること』を舞台化し、七転八倒しながら演出し、主演もしていますが、心情が徐々にこの劇中劇に寄り添っていってしまうんですね。
愛されない自分、存在価値のない自分…最後には舞台初日に、舞台の上で自殺を図ってしまいます。
そして結末は…わたくしガイコツはとても好きですね。
サイレンの音も鳴り響いていますが、エマが下を見下ろしても死体は見当たらず、逆に上を見上げて微笑みます。
超能力が真実でも妄想でも、ハッピーエンドには変わりないんです。
まとめ
圧巻。鑑賞後、凄い映画観たなーという心地よい脱力感に襲われました。
喜劇映画というのは普段あまり観ませんが、本作は現代喜劇映画の傑作の一つとして数えられると思います。
先進的な映像技術も惜しみなく投入されています。
万人におすすめしたい映画でした。
映画って、本当にいいものですね!では今回はこの辺で。バイキュー☆